2017年04月10日
特許調査(先行技術調査)をどのタイミングで行うか?
あなたが特許を取得するにあたって、どこかの段階で特許調査を行うと、効率的な特許戦略が図れることは、よく知られています。
では、具体的にどのタイミングで特許調査を行うのが理想でしょうか。
以下の3つが考えられます。
(1)発明を創作する前
(2)発明を創作して、特許を出す前
(3)特許を出した後
本記事では、あなたの発明がほぼ出来ており、あなたの発明で特許を出すことを前提とします。
上記の(1)は、そもそもどのような発明・研究開発・商品開発を行うかという意味合いの特許調査です。このような調査は、効率的な特許戦略というよりも、世の中の技術動向を調べるために行うことが多いです。
そこで、(2)と(3)について説明します。
つまり、特許調査を、特許出願の前後のどちらに行うのがベターかについて述べます。
●特許調査は、出願の前後のどちらに行うのがベターか?
便宜上、上記の(3)の内容から説明します。
(a)特許を出した後に、特許調査を行う(上記(3))
特許の出願を行った後に特許調査を行うと、いくつかの特許戦略が可能になります。
特許調査の結果に基づいて、特許庁での審査を受けるかどうかを判断することができます。つまり、あまりに特許になる可能性が低い場合は、特許を取り下げることもできます。
また、特許になる可能性がある場合も、どのような内容で特許の取得を目指せるかが判断できます。
特許の出願書類にたくさんの内容が書いてあれば、その中から、特許になりやすい内容で、審査を受けることができます。
(b)発明を創作して、特許を出す前に、特許調査を行う(上記(2))
上記(a)をお読みになればお気づきかも知れません。(a)は対応がやや後手後手に感じませんか?
そこで、発明を創作して、特許を出す前に、特許調査を行うと、さらに多くの特許戦略が可能になります。
つまり、そもそもどのような内容で特許を出すべきか、あるいは、そもそも特許を出すべきでないかといった、先手先手の判断が可能です。
特許調査の結果に基づいて、あまりに特許になる可能性が低い場合は、いったん特許を出すのを待って、発明を改良させたり、発明を寝かせたりすることができます。
また、特許になる可能性がある場合も、どのような内容で特許を出願するかを、判断できます。
特許の出願書類に余分な内容を書く必要がなくなりますし、どのような内容を厚めに書けばいいのかが、判断できます。
●特許を出す前に、特許調査を行うメリット
以上のように、(a)の特許調査よりも、(b)の特許調査のほうが、発明者(特許出願人)にとっては合理的です。
その一方で、世の中に、(b)の特許調査を行ってくれるサービスは、比較的少ないものです。
その理由は、いくつかあり、別の記事で述べたいと思いますが、例えば、(b)の調査では、以下のような複雑な内容が多いからです。
******************************
①特許調査の前段階で発明者と打ち合わせを行う必要がある
②アイデアの内容から特許調査の内容を確定する必要がある
③特許調査の途中でフィードバックを行うと効果的な調査ができる
④特許調査の結果に基づいて特許の出願書類を作成できる(特に、特許調査を行った者と特許の出願書類を作成する者が同じであることが最善)
⑤製品の販売が他社特許の侵害に当たらないかを判断できる
******************************
特に、②と④と⑤は、基本的に弁理士の業務範囲ですし、①と③は、発明者との綿密なコミュニケーションが必要で、なかなか機械的・事務的にできるものではありません。
あなたの発明で万全な特許戦略を目指すためにも、特許を出す前に特許調査を行うことをお勧めいたします。
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弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
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③特許調査の途中でフィードバックを行うと効果的な調査ができる
④特許調査の結果に基づいて特許の出願書類を作成できる(特に、特許調査を行った者と特許の出願書類を作成する者が同じであることが最善)
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