製品
2015年06月29日
【Ｑ＆Ａ】先行技術調査を行えば特許侵害の予防になるか？
（Ｑ）特許を出願する前に、どのような先行特許が存在するかを調査（先行技術調査）してもらいます。
先行技術調査を行えば、他者の特許の侵害も予防できますよね？
（Ａ）一般には、先行技術調査だけでは、特許の侵害予防はできません。
先行技術調査と、特許の侵害を予防するための調査（侵害予防調査）とでは、調査の対象が異なるからです。
＜解説＞
そもそも、どのような特許調査を行うかは、依頼者が決めるものです。
ここでは、一般的な特許調査として、先行技術調査と、侵害予防調査の調査対象について説明します。
（１）先行技術調査の調査対象
先行技術調査は、特許出願を行う発明が、特許になるかどうかを判断するために行うものです。
特許出願を行う発明と、同一の先行特許があればもちろん特許にはなりません。
そのほかに、類似の先行特許があっても、その発明は特許にはなりません。
そこで、先行技術調査は、同一の先行特許に加えて、類似の先行特許も、調査の対象になります。
（２）侵害予防調査の調査対象
侵害予防調査は、実際の製品について、その製品が他者の特許の侵害にならないかを判断するために行います。
ところで、一つの製品には、さまざまな部品が含まれます。
また、製品の製造の過程で、特殊な方法・製法が用いられることがあります。
さらにまた、製品がどのように用いられるかによって、他者の特許を侵害するおそれもあります。
そこで、侵害予防調査は、製品全体はもちろんのこと、その部品や、関連する方法や製法、その製品が組み込まれるシステムなども調査の対象になり得ます。
（１）の調査を行っても、（２）の調査対象をすべてカバーできないことは、おわかりと思います。
つまり、先行技術調査を行っても、特許の侵害予防ができるとは限りません。
この逆もまたしかりです。
侵害予防調査を行った結果、侵害するような他者の特許が見つからなかったとします。
しかし、だからといって、その製品に関する発明で、特許が取れるとは限りません。
＊
ただし、特許調査の対象が、きわめて簡単なものである場合は、先行技術調査の調査対象と、侵害予防調査の調査対象とがほぼオーバーラップすることもあります。
例えば、簡単なアイデアで実用新案を出すときには、先行技術調査を行うことで、特許の侵害予防にもなる場合があります。
特許の侵害予防ができれば、その実用新案のアイデア品を、安心して製造販売できるでしょう。
＊
特許調査は、特許事務所（弁理士）や特許調査会社に依頼することができます。
特許調査を依頼するときには、単に先行技術調査または侵害予防調査とだけ伝えるのではなく、どのような目的で特許調査をしたいのかを伝えるようにしましょう。
【ＰＲ】弊所では先行技術調査を行った弁理士が、特許出願書類の作成も担当します！
諸事情をお伺いして、どのような特許調査が必要かあるいは必要でないか、的確にアドバイスします。
そんな東雲（しののめ）特許事務所へのお問い合わせは、お気軽にこちらからどうぞ！（お問い合わせフォームが開きます。）
http://www.patande.com/お問合わせ/
最後までお読みくださりありがとうございました。
東雲特許事務所（しののめ特許事務所）の田村でした。
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東雲特許事務所（しののめ特許事務所）
弁理士 田村誠治（元特許庁審査官）
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
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先行技術調査を行えば、他者の特許の侵害も予防できますよね？
（Ａ）一般には、先行技術調査だけでは、特許の侵害予防はできません。
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（２）侵害予防調査の調査対象
侵害予防調査は、実際の製品について、その製品が他者の特許の侵害にならないかを判断するために行います。
ところで、一つの製品には、さまざまな部品が含まれます。
また、製品の製造の過程で、特殊な方法・製法が用いられることがあります。
さらにまた、製品がどのように用いられるかによって、他者の特許を侵害するおそれもあります。
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（１）の調査を行っても、（２）の調査対象をすべてカバーできないことは、おわかりと思います。
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＊
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