法人
2014年12月13日
【Q&A】特許の出願人は個人名・屋号・会社名のどれがいいのでしょうか?
(Q)わたしは、自営業と、会社の代表を務めています。このたび、わたしの発明で、特許の出願を行います。願書に記載する「発明者」の欄は、わたし個人ですね。では、「特許出願人」の欄は、わたし個人名、自営業の屋号、会社名(法人名)のどれがいいのでしょうか。
(A)まず、自営業の屋号は、「人」ではないので、出願人になれません。個人にするか、法人にするかは、個々のケースで変わります。
わたし個人の意見としては、法人にする方が、メリットが大きい場合が多いと考えます(なおここでは、発明者個人と法人との間で複雑な権利移転手続などを必要としない、小規模の法人を想定しています。)。
<解説>
個人と法人の違いとして、ここでは、(1)費用、(2)審査の早さ、(3)その他、の観点から考えてみます。
(1)費用
近年、特許出願から特許になるまでの費用について、一定の条件下で、減額が行われています。個人の場合と、法人の場合とでは、この条件が異なります。
『個人・中小企業向け特許料等減免制度の簡易判定ページ』
http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/hantei_kani.htm
(さらに詳細は、特許事務所(弁理士)にお尋ねください。)
個人か法人かどちらかで、条件を満たすことができれば、その出願人にすることができます。
(2)審査の早さ
特許の審査を短期間で行ってもらえる制度がありますが、これについても、一定の条件下で認められます。(1)と同様に、個人の場合と、法人の場合とでは、この条件が異なります。
『特許出願の早期審査・早期審理について』
http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/souki/v3souki.htm
早期に審査結果を得たい場合、個人か法人かどちらかで、条件を満たすことができれば、その出願人にすることができます。
(3)その他
①第三者との間の特許に関する契約という点では、法人の方が好都合なことも多いでしょう。
②これは審査官的な観点ですが、①と類似の観点で、出願人が法人の方が、対応がしやすいという面は少なからずあります(これは、出願人に、代理人(弁理士)を付けているかどうかとも関係します。)。この②については、ここでは詳細には述べませんが、その他の条件がまったく同じでしたら、出願人は法人にする方がよいと思います。
以上、一般論で述べるのが難しい部分もあります。特許事務所(弁理士)にご依頼くだされば、個別の事案に応じて、最適な提案をしてもらえます。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
東雲特許事務所(しののめ特許事務所)の田村でした。
<お知らせ>
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個人と法人の違いとして、ここでは、(1)費用、(2)審査の早さ、(3)その他、の観点から考えてみます。
(1)費用
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(2)審査の早さ
特許の審査を短期間で行ってもらえる制度がありますが、これについても、一定の条件下で認められます。(1)と同様に、個人の場合と、法人の場合とでは、この条件が異なります。
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(3)その他
①第三者との間の特許に関する契約という点では、法人の方が好都合なことも多いでしょう。
②これは審査官的な観点ですが、①と類似の観点で、出願人が法人の方が、対応がしやすいという面は少なからずあります(これは、出願人に、代理人(弁理士)を付けているかどうかとも関係します。)。この②については、ここでは詳細には述べませんが、その他の条件がまったく同じでしたら、出願人は法人にする方がよいと思います。
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