ブランド
2015年07月16日
特許でブランドを築くという考え方 ~他社との差別化・独自化のために
近年は特に、他社との「差別化」、「独自化」を図ることが重要と言われます。本記事では、差別化、独自化を図るために、特許や商標がどのように関係してくるかについて説明します。
●特許でブランドを築くという考え方
狭義の意味での「ブランド(brand)」は、「商標」(または「サービスマーク」)のことです。家畜に刻印して、区別することから由来しています。しかし、現実の商取引で重要な「ブランド」は、単に、商標やサービスマークのことだけではないはずです。
商品やサービスが、「そのブランドのもとでないと提供がされない」ということです。つまり、広義の意味での「ブランド」=他社との「差別化」、「独自化」とも言えるでしょう。
特許は、商品(物)やサービス(方法)についての独占権です。そうすると、特許も、(広義の意味での)ブランドの構築に、役立つと言えます。
●他社との差別化・独自化のために特許でブランドを築く
ブランドを築くことの効果は、わたしが述べるまでもなく、経済学者など多くの専門家が述べられています。ここでは、特許でブランドを築く(他社との差別化・独自化)という観点から、効果を3つ挙げてみます。
(1)競合優位性
ブランドが確立されると、競合に対して優位に立てます。例えば、あなたが、完成品を製造する製造業者に対して、部品を供給している会社とします。
競合他社から、同じような部品が同じような価格で引き合いに出されたとしましょう。その中で、あなたの会社の部品だけが、特許を取得している部品(あるいは、特許出願中の部品)であれば、どうでしょうか。一目置かれることは、間違いないでしょう。
(2)価格競争を避けられる
特許を出願すれば、それだけで、他社のけん制になります。そして、最終的に特許を取得すれば、他社は、同じものを作ることができなくなります。
ある特定の部品を、あなたの会社しか作れないということになれば、どうでしょうか。このようにして、価格競争を避けることができます。
(3)即効性がある
商標(サービスマーク)でブランドを確立するためには、多大な年月を要します。むしろ、同じ商標(サービスマーク)を長年使うことで、はじめてブランドが確立されるのが一般的でしょう。
しかし、特許であれば、短期間で、あなたの会社の技術力を示せる可能性があります。近年では、特許されるまでに、特許出願から一年も掛からないケースもあります。
また、あなたの会社が、技術的な商品・サービスを扱うのであれば、商標によるブランドの構築の過程で、特許が取れるような技術開発を行うこともあるでしょう。
以上のことは、商標は「選択物」と言われ、発明は「創造物」と言われることにも関係します。ざっくり言えば、商標は、だれでもその商標を選択できるのに対し、その特許発明を創造できたのは、あなたの会社だけなのです。
●新たな創造を続ける会社は、自然とブランドを築ける
いかがでしたでしょうか。
本記事では、特許でブランドを築くという考え方について説明しました。もちろん、だからと言って、ブランドを築くこと自体が目的になって、なんでもかんでも特許を出せばいいというものではありません。
例えば、他社とまったく同じ発明を、あたかも自社の発明として特許出願すれば、どうでしょうか。たとえ、その他社の発明の存在を知らなかったとしても、あなたの会社の信用問題にもなりかねません(こうしたリスクは、十分な先行特許調査を行うことで、回避できます。)。
新たな創造を続ける会社は、自然とブランドを築けるものです。わたしはそう確信しています。
少しでもお役に立つ部分があれば幸いです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
東雲特許事務所(しののめ特許事務所)の田村でした。
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●特許でブランドを築くという考え方
狭義の意味での「ブランド(brand)」は、「商標」(または「サービスマーク」)のことです。家畜に刻印して、区別することから由来しています。しかし、現実の商取引で重要な「ブランド」は、単に、商標やサービスマークのことだけではないはずです。
商品やサービスが、「そのブランドのもとでないと提供がされない」ということです。つまり、広義の意味での「ブランド」=他社との「差別化」、「独自化」とも言えるでしょう。
特許は、商品(物)やサービス(方法)についての独占権です。そうすると、特許も、(広義の意味での)ブランドの構築に、役立つと言えます。
●他社との差別化・独自化のために特許でブランドを築く
ブランドを築くことの効果は、わたしが述べるまでもなく、経済学者など多くの専門家が述べられています。ここでは、特許でブランドを築く(他社との差別化・独自化)という観点から、効果を3つ挙げてみます。
(1)競合優位性
ブランドが確立されると、競合に対して優位に立てます。例えば、あなたが、完成品を製造する製造業者に対して、部品を供給している会社とします。
競合他社から、同じような部品が同じような価格で引き合いに出されたとしましょう。その中で、あなたの会社の部品だけが、特許を取得している部品(あるいは、特許出願中の部品)であれば、どうでしょうか。一目置かれることは、間違いないでしょう。
(2)価格競争を避けられる
特許を出願すれば、それだけで、他社のけん制になります。そして、最終的に特許を取得すれば、他社は、同じものを作ることができなくなります。
ある特定の部品を、あなたの会社しか作れないということになれば、どうでしょうか。このようにして、価格競争を避けることができます。
(3)即効性がある
商標(サービスマーク)でブランドを確立するためには、多大な年月を要します。むしろ、同じ商標(サービスマーク)を長年使うことで、はじめてブランドが確立されるのが一般的でしょう。
しかし、特許であれば、短期間で、あなたの会社の技術力を示せる可能性があります。近年では、特許されるまでに、特許出願から一年も掛からないケースもあります。
また、あなたの会社が、技術的な商品・サービスを扱うのであれば、商標によるブランドの構築の過程で、特許が取れるような技術開発を行うこともあるでしょう。
以上のことは、商標は「選択物」と言われ、発明は「創造物」と言われることにも関係します。ざっくり言えば、商標は、だれでもその商標を選択できるのに対し、その特許発明を創造できたのは、あなたの会社だけなのです。
●新たな創造を続ける会社は、自然とブランドを築ける
いかがでしたでしょうか。
本記事では、特許でブランドを築くという考え方について説明しました。もちろん、だからと言って、ブランドを築くこと自体が目的になって、なんでもかんでも特許を出せばいいというものではありません。
例えば、他社とまったく同じ発明を、あたかも自社の発明として特許出願すれば、どうでしょうか。たとえ、その他社の発明の存在を知らなかったとしても、あなたの会社の信用問題にもなりかねません(こうしたリスクは、十分な先行特許調査を行うことで、回避できます。)。
新たな創造を続ける会社は、自然とブランドを築けるものです。わたしはそう確信しています。
少しでもお役に立つ部分があれば幸いです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
東雲特許事務所(しののめ特許事務所)の田村でした。
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弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
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