└ 特許調査

2020年11月24日

特許の出願書類に「先行技術文献」を記載する意義について(2)

(Q)特許を出願する際に「先行技術文献」を記載しますね。
自分の知っている最も近い従来技術を開示するのですね。
出願人には何のメリットもないように思えます。
どう考えればいいのでしょうか?


(A)先行技術文献の記載は、結局は、出願人ご自身のためです。


<解説>
この質問には、次の2つの意図があることがわかりました。
(1)先行技術文献を調査するのは、手間である。
(2)審査官に先行技術文献を開示してしまうと、自分の発明が特許になるのに不利である。

本記事では、(2)についてお答えします。
((1)については末尾にリンクがあります。)

■先行技術文献を開示すると、不利?有利?

先行技術文献を開示してしまうと、特許を取るのに不利でしょうか?

そんなことはありません。むしろ有利と考えることもできます。

先行技術調査を行って、きちんと先行特許を見つけられたとします。
特許出願書類に、あなたの発明とその先行特許との違いを、十分に記載しておくことができます。

そうすれば、特許になる可能性を上げることができます
(敵を知れば、・・・です。)

■先行技術調査を行わないで特許を出願した場合

逆に、先行技術調査を行わないで出願した場合、どうでしょうか?

そして審査の結果、見たこともない先行特許を提示されたら・・・
それに対してまったく反論できないかも知れません。

ちなみに、審査官は、出願人が開示する先行技術文献だけをもって、審査を終了することはありません。
審査官自身も、十分に先行技術調査を行います。

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■審査官の心証について

審査官は、審査対象である発明に「最も類似する発明」を探します。
(拒絶理由通知で「引用発明1」となるものです。)

審査官が先行技術調査をした結果、「最も類似する発明」が、出願書類に記載された先行技術文献そのものだったらどうでしょうか?

審査官には、この出願人に対する「心証」が形成されることでしょう。
もちろん、悪い心証のはずはありません。

そして、特許の出願書類に、あなたの発明と、その最も類似する発明との違いがきちんと説明されていたとしたら・・・

■先行技術文献を開示することをリスクと考えない


一方、逆の場合も考えてみてください。
もっとも良くないのは、先行技術文献を開示することを、リスクのように考えることです。

そして、あなたの発明とは、あまり関係ないような先行技術文献を開示してしまったとします。


この場合、審査官はそれだけで、この出願人(つまり、あなた)に対して、あまりよい「心証」を形成しないかも知れません。

発明に自信がないから、先行技術をきちんと開示できないんだな!
審査官はそう考えるかも知れません。


また、仮に、審査官が、あなたが開示した(あまり関係ない)先行技術文献を信用したとします。それで特許になったとします。

そのような特許は、残念ながら、きちんと先行技術調査をすれば、すぐに無効にされてしまうリスクがあります。

審査官にきちんと審査してもらうことによって、強い特許となるのです。

■先行技術文献の記載は、結局は、出願人ご自身のためです

以上説明しましたが、いかがでしたでしょうか。


きちんと先行技術調査を行って、きちんと開示することは、結局は、出願人ご自身のためなのです。

ご参考になれば幸いです。


<関連記事>
特許の出願書類に「先行技術文献」を記載する意義について(1)

★本記事は、6年ほど前に書いた下記<関連記事>のリライト版です。
当時の記事が長すぎたので、2分割したのと、一文を短くしました。

<関連記事>
【Q&A】特許の出願書類に先行技術文献を記載する意義について


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