2014年07月12日
商品を販売した後にはその商品で特許を取れませんよね？
（Ｑ）特許を出願する前に、商品をネットで販売してしまいました。もうその商品で特許を取れませんよね？
（Ａ）原則としては特許を取れませんが、以下のような例外があります。
＜解説＞
すでに公に知られることとなった（公知の）発明を、特定の者に独占させることは妥当ではありません。公知となった発明は、特許を受けることができないのが原則です。
しかし、一定の要件を満たすと、例外的に、その公知事実が無かったものとして扱われます。したがって、公知となった発明であっても、特許を受けることができる場合があります。その要件は、以下の２つです（ここでは概説します。詳細は弁理士にお尋ねください。）。
①公知となった日から６か月以内に特許出願をすること
②公知となった日時や内容等を証明する書面を提出すること
なお、以下の点にご注意ください。
・この例外規定は、あくまで、その公知事実が無かったと扱われるだけです。例えば、第三者が同じ発明について先に特許出願していた場合や先に公開していた場合（★）には、特許を受けることができませんので、可能な限り、早く出願をすることが重要です。
・海外への出願を予定している場合には、各国の規定にも留意する必要があります。各国の国内法令によっては、自らが公開したことにより、その国において特許を受けることができなくなる可能性もあります。
（★）あなたが公知にした後、第三者がその発明について特許出願をした場合、その後であってもあなたが特許出願をした場合には、あなたは特許を取れる可能性があります。この事例についての詳細は、以下の関連記事をどうぞ。
＜関連記事＞
商品を販売してしまったら、一刻も早く特許出願すべきですよね？
最後までお読みくださりありがとうございました。
東雲特許事務所（しののめ特許事務所）の田村でした。
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①公知となった日から６か月以内に特許出願をすること
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・海外への出願を予定している場合には、各国の規定にも留意する必要があります。各国の国内法令によっては、自らが公開したことにより、その国において特許を受けることができなくなる可能性もあります。
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