2019年06月25日
特許でよく使われる用語『範囲』をできるだけ平易に説明してみる
■特許でよく使われる用語『範囲』
弊所:東雲特許事務所(しののめ特許事務所)は、個人様に特化した運営を行っています。
個人の方に、特許のことを説明するのは、なかなか難しいこともあります。いかに本質を外さず、いかに平易に説明するか、とても良い練習になります。
比較的多く説明することがあるのが『範囲』という用語です。
「特許請求の範囲」、「特許の権利範囲」、「範囲を限定(減縮)する補正」などと用いられます。
ちなみに、弊所で打ち合わせ中に説明するときには、ホワイトボードで絵をかきながら説明します。
当ブログは、気軽に毎日一記事ペースで書いています(笑)。
図や写真を用いずに、文章が中心のブログです。
以下、文章だけで『範囲』を説明してみます。
■『範囲』をできるだけ平易に説明してみる
広大な「平面」を想像してみてください。
世の中にあるすべての製品を、その平面に並べます。
1つの製品が、平面上の1つの「点」と考えます。
その平面上に「円」があります。その円が特許の『範囲』です。
ある一つの「円」には、それに含まれる「点」と、含まれない「点」があります。
いかがでしょうか?
例えば、「足が3本あるロボット」の特許Aを考えます。
特許Aの「円」には、例えば以下の「点」が含まれます。
・足が3本あるロボット
・足が3本あり、手が2本あるロボット
・金属製の足が1本、木製の足が2本あるロボット
・足が3本あり、頭がないロボット
などなど
特許Aの「円」には、例えば以下の「点」は含まれません。
・足が2本あるロボット
・足が3本あるイス
などなど
このように、ある点(製品)が、ある円(特許)に含まれるかどうかを考えることができます。
これですべて説明できるわけではありませんが、基本的な考え方をいろいろ説明することができます。例えば、以下のような感じです。
✔点と円の位置関係で、自社製品が他社特許を侵害しないかなどを考えることができます。
✔円と円の位置関係で、自社特許と他社特許との関係(特許が取れるかどうか?他社特許を利用するかどうかなど)を考えることができます。
✔特許を出願するときには、特許を請求したい範囲の円を描きます。これを「特許請求の範囲」といいます。
✔審査結果に応じて、円の大きさを変えることがあります。特許請求の範囲を限定(減縮)する(補正する)といいます。
わかりにくい点もあるかと思います。
あなたが弊所にお越しの際は、図も交えながらていねいにご説明させて頂きます。
■特許調査について
世の中には多数の特許があります。平面上に、たくさんの円が配置されています。まるで地雷みたいですね。
これから特許の取得を目指そうとするときには、このたくさんの円を避けるようにして、かつ最大の大きさの円を描けるといいですね。
そのためには、どんな円があるか(平面上のどこに地雷が埋まっているか)わかるといいですね。それを調べるのが「特許調査」です。
<続く>
特許調査をしないで特許を出すとどうなる?
<お知らせ>
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お気軽にこちらからどうぞ!
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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
【楽しいホームページ】
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■『範囲』をできるだけ平易に説明してみる
広大な「平面」を想像してみてください。
世の中にあるすべての製品を、その平面に並べます。
1つの製品が、平面上の1つの「点」と考えます。
その平面上に「円」があります。その円が特許の『範囲』です。
ある一つの「円」には、それに含まれる「点」と、含まれない「点」があります。
いかがでしょうか?
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特許Aの「円」には、例えば以下の「点」が含まれます。
・足が3本あるロボット
・足が3本あり、手が2本あるロボット
・金属製の足が1本、木製の足が2本あるロボット
・足が3本あり、頭がないロボット
などなど
特許Aの「円」には、例えば以下の「点」は含まれません。
・足が2本あるロボット
・足が3本あるイス
などなど
このように、ある点(製品)が、ある円(特許)に含まれるかどうかを考えることができます。
これですべて説明できるわけではありませんが、基本的な考え方をいろいろ説明することができます。例えば、以下のような感じです。
✔点と円の位置関係で、自社製品が他社特許を侵害しないかなどを考えることができます。
✔円と円の位置関係で、自社特許と他社特許との関係(特許が取れるかどうか?他社特許を利用するかどうかなど)を考えることができます。
✔特許を出願するときには、特許を請求したい範囲の円を描きます。これを「特許請求の範囲」といいます。
✔審査結果に応じて、円の大きさを変えることがあります。特許請求の範囲を限定(減縮)する(補正する)といいます。
わかりにくい点もあるかと思います。
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■特許調査について
世の中には多数の特許があります。平面上に、たくさんの円が配置されています。まるで地雷みたいですね。
これから特許の取得を目指そうとするときには、このたくさんの円を避けるようにして、かつ最大の大きさの円を描けるといいですね。
そのためには、どんな円があるか(平面上のどこに地雷が埋まっているか)わかるといいですね。それを調べるのが「特許調査」です。
<続く>
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