2018年10月14日
アイデアをブログに書いてしまったら特許が取れなくなるのではないか?
当ブログでは、たびたび「特許にならないアイデア」を書いています(笑)
当ブログでは、「アイデア」と「発明」を厳密には区別していません。
重要なのは、発明(アイデア)が、特許の対象になるかどうかという点です。
アイデアのうち、特許の対象になるのは、「産業上利用できる発明」です。
いわゆるおばあちゃんの知恵袋的なものの中には、個人的・家庭的なアイデアであって、産業上利用できる発明には該当しないものもあります。
このように、特許の対象になるものを一言で説明するのは、難しいものです。
そこで、特許にならないものを例示することにしています。
ただ、特許にならないアイデアも、見方を少し変えれば、特許の対象になることがあります。以前、そんな記事を書きました(「特許にならないアイデア」から発明を創作してみる)。
ある方からこんな質問を受けました。
「アイデアをブログに書いてしまったら、特許が取れなくなるのではないか?」
この点についてお答えします。
●発明の新規性と、新規性喪失の例外について
一般に、発明者が特許を出すことなく、世の中に知られてしまった発明(公知の発明、新規性を失った発明)は、だれもが特許を取れません。
公知になった発明は、基本的には(特許法的には)、万人の共有財産です。
特定の者に独占権である特許を付与することは、適切ではありません。
ただ、一定の例外として、発明者本人だけは、公知になった日から一定期間は、特許を取れる可能性があります。
これを、新規性喪失の例外と言います。
●アイデアをブログに書いてしまったら、特許が取れなくなるのではないか?
そうすると、発明の内容をブログに書いてしまったら、以下のような状態になります。
✓その発明は公知になり、特許は取れない。
✓例外的に、発明者本人は、特許を取れる可能性がある。
つまり、「自分の発明を公開をすれば、自分だけが特許を取れる可能性があり、他者は特許を取れない」という状態になります。
一見お得なような気もしませんか?
ただ、発明を公開することを提案する特許の専門家(弁理士)はいません。
●例外はあくまで例外
新規性喪失の例外はあくまで例外です。
自分の発明を公開したことがきっかけで、特許が取れなくなるリスクが高まります。
どのような場合にこのリスクがあるかというと、この点はまた専門的な内容なので、簡単な例を挙げます。
✓他者がさらにその発明をどこかで公開することがある
✓他者がその発明で、特許を出したり、特許を取ったりすることがある
これらのときに、真の発明者は、特許を事実上取れなくなることがあります。
他者が発明を盗んだことを立証するのは、事実上困難だからです。
●
いかがでしたでしょうか。
当記事のまとめとしては、
特許を取りたいのであれば、発明を公開することはせずに、特許の取得を目指しましょうということです。
そして万一、発明を公開してしまったときには、慌てずに、特許事務所(弁理士)にご相談ください。
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一般に、発明者が特許を出すことなく、世の中に知られてしまった発明(公知の発明、新規性を失った発明)は、だれもが特許を取れません。
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どのような場合にこのリスクがあるかというと、この点はまた専門的な内容なので、簡単な例を挙げます。
✓他者がさらにその発明をどこかで公開することがある
✓他者がその発明で、特許を出したり、特許を取ったりすることがある
これらのときに、真の発明者は、特許を事実上取れなくなることがあります。
他者が発明を盗んだことを立証するのは、事実上困難だからです。
●
いかがでしたでしょうか。
当記事のまとめとしては、
特許を取りたいのであれば、発明を公開することはせずに、特許の取得を目指しましょうということです。
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