2017年12月19日
会社の設立前後で特許や商標の名義人が変わる場合の留意点(特許編)
(Q)このたび会社を設立しました。これまでは特許や商標を、個人名で出願していました。会社設立後は、会社名(法人名)で特許や商標を出願しようと思います。出願人の名義が変わることについて、なにか気を付けることはあるでしょうか。これまでと関連する技術で特許を出願したり、これまでと似たような商標を出願することがあるのですが・・・
(A)(会社設立前の)個人と、(会社設立後の)法人とでは、「人」として異なります。つまり、異なる「人」が、関連する技術の特許や、似たような商標を出願することについての、ご心配ですね。
特許の場合は、そこまでの問題はないでしょう。商標の場合は、類似の商標を出す場合には、注意が必要です。
(1)特許の場合
特許の場合は、そこまでの問題はないでしょう。以下、関連する内容を2点ほど補足します。
①特許法第29条の2(いわゆる拡大先後願)
先の特許の出願書類(まだ公開はされていないとします)のどこかに記載された発明と同一の発明を、後の特許出願で権利化しようとすると、そのことを理由に、後の特許出願は拒絶されます。
この規定は、特許出願人または発明者が同一の場合は、適用されません。本事例のように特許出願人が異なる場合は、この規定が適用されて、後の特許出願は拒絶されることがあります。ただこの場合でも、発明者が同一でないということはほとんどないでしょう。
また、仮にこの規定が適用されて後の出願が拒絶されたとしても、その拒絶理由の解消は比較的容易です。もちろん特許事務所(弁理士)に依頼していれば、そのようなことは起きないものです。
②特許法第29条第2項(いわゆる発明の進歩性)
これまでの特許出願(A)が公開されていれば、その内容から容易に発明できるもので特許を出しても、その特許出願(B)では特許は取れません。
これは特許出願(A)、(B)の出願人が同じであっても異なっていても、法律上は同じです。したがって、本事例では、この点にことさら注意する必要はありません。
なお本記事で取り上げ、あえて法律上はと記載したのは、ちょっとした議論があるからです。つまり、上記の特許出願(A)の出願人と、特許出願(B)の出願人とが、同一か否かで、発明の進歩性の判断基準が変わるかどうか?という議論があります。この点については、審査官の心理的なものもありますので、別の機会で述べたいと思います。
(2)商標の場合
商標の場合については、次の記事で述べたいと思います。
<関連記事>
会社の設立前後で特許や商標の名義人が変わる場合の留意点(商標編)
<お知らせ>
本記事がいいなと感じたら「シェア」「Tweet」「いいね!」をお願いします!
「シェア」「Tweet」「いいね!」ボタンは一番下にあります。
スマホの方は、青字に白の「鳥」や「f」ボタンを押してください!
当ブログのサイトマップはこちら!
******************************
【PR】個人発明家・小規模事業者に特化&元特許審査官が運営する特許事務所です!
「おすすめの特許事務所」「おすすめの弁理士」を目指します!
そんな東雲特許事務所(しののめ特許事務所)へのお問い合わせは、
お気軽にこちらからどうぞ!
http://www.patande.com/お問合わせ/
(↑お問い合わせフォームが開くだけですのでご安心ください。)
******************************
東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
【楽しいホームページ】
個人発明家・小規模事業者専門の東雲(しののめ)特許事務所
http://www.patande.com/
【実案ドットコム】
個人・小規模事業専門&元特許審査官による実用新案申請代理
http://www.jitsuan.com/
【商標ドットコム】
信頼・明確・安心の商標登録申請代理<商標ドットコム>
http://www.shohyou.com/
【ここだけの情報満載のブログ】
個人発明家向け特許・発明教室~目指せ一攫千金!~
http://blog.livedoor.jp/shinonomepat/
【本音モードのブログ】
弁理士のプライベートブログ~弁理士の視点&審査官の視点~
http://ameblo.jp/s-tam1104/
【Facebook】
Facebookページはじめました!より密な情報交換の場をご提供します。
https://www.facebook.com/shinonomepat
【特許の拒絶理由対策ドットコム】
特許のプロ向けのサイト、復活?!
http://kyozetu-taisaku.jimdo.com/
【特許の拒絶理由対策ドットコム】
特許のプロ向けのブログ、始動!
http://blog.livedoor.jp/kyozetutaisaku/
【アイデアモール】
アイデア品販売や製造業者との交流の場をご提供!出品無料です!
http://ideamall.jimdo.com/
http://ideacompany.cart.fc2.com/

(A)(会社設立前の)個人と、(会社設立後の)法人とでは、「人」として異なります。つまり、異なる「人」が、関連する技術の特許や、似たような商標を出願することについての、ご心配ですね。
特許の場合は、そこまでの問題はないでしょう。商標の場合は、類似の商標を出す場合には、注意が必要です。
(1)特許の場合
特許の場合は、そこまでの問題はないでしょう。以下、関連する内容を2点ほど補足します。
①特許法第29条の2(いわゆる拡大先後願)
先の特許の出願書類(まだ公開はされていないとします)のどこかに記載された発明と同一の発明を、後の特許出願で権利化しようとすると、そのことを理由に、後の特許出願は拒絶されます。
この規定は、特許出願人または発明者が同一の場合は、適用されません。本事例のように特許出願人が異なる場合は、この規定が適用されて、後の特許出願は拒絶されることがあります。ただこの場合でも、発明者が同一でないということはほとんどないでしょう。
また、仮にこの規定が適用されて後の出願が拒絶されたとしても、その拒絶理由の解消は比較的容易です。もちろん特許事務所(弁理士)に依頼していれば、そのようなことは起きないものです。
②特許法第29条第2項(いわゆる発明の進歩性)
これまでの特許出願(A)が公開されていれば、その内容から容易に発明できるもので特許を出しても、その特許出願(B)では特許は取れません。
これは特許出願(A)、(B)の出願人が同じであっても異なっていても、法律上は同じです。したがって、本事例では、この点にことさら注意する必要はありません。
なお本記事で取り上げ、あえて法律上はと記載したのは、ちょっとした議論があるからです。つまり、上記の特許出願(A)の出願人と、特許出願(B)の出願人とが、同一か否かで、発明の進歩性の判断基準が変わるかどうか?という議論があります。この点については、審査官の心理的なものもありますので、別の機会で述べたいと思います。
(2)商標の場合
商標の場合については、次の記事で述べたいと思います。
<関連記事>
会社の設立前後で特許や商標の名義人が変わる場合の留意点(商標編)
<お知らせ>
本記事がいいなと感じたら「シェア」「Tweet」「いいね!」をお願いします!
「シェア」「Tweet」「いいね!」ボタンは一番下にあります。
スマホの方は、青字に白の「鳥」や「f」ボタンを押してください!
当ブログのサイトマップはこちら!
******************************
【PR】個人発明家・小規模事業者に特化&元特許審査官が運営する特許事務所です!
「おすすめの特許事務所」「おすすめの弁理士」を目指します!
そんな東雲特許事務所(しののめ特許事務所)へのお問い合わせは、
お気軽にこちらからどうぞ!
http://www.patande.com/お問合わせ/
(↑お問い合わせフォームが開くだけですのでご安心ください。)
******************************
東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
【楽しいホームページ】
個人発明家・小規模事業者専門の東雲(しののめ)特許事務所
http://www.patande.com/
【実案ドットコム】
個人・小規模事業専門&元特許審査官による実用新案申請代理
http://www.jitsuan.com/
【商標ドットコム】
信頼・明確・安心の商標登録申請代理<商標ドットコム>
http://www.shohyou.com/
【ここだけの情報満載のブログ】
個人発明家向け特許・発明教室~目指せ一攫千金!~
http://blog.livedoor.jp/shinonomepat/
【本音モードのブログ】
弁理士のプライベートブログ~弁理士の視点&審査官の視点~
http://ameblo.jp/s-tam1104/
【Facebook】
Facebookページはじめました!より密な情報交換の場をご提供します。
https://www.facebook.com/shinonomepat
【特許の拒絶理由対策ドットコム】
特許のプロ向けのサイト、復活?!
http://kyozetu-taisaku.jimdo.com/
【特許の拒絶理由対策ドットコム】
特許のプロ向けのブログ、始動!
http://blog.livedoor.jp/kyozetutaisaku/
【アイデアモール】
アイデア品販売や製造業者との交流の場をご提供!出品無料です!
http://ideamall.jimdo.com/
http://ideacompany.cart.fc2.com/





shinonomepat at 14:59│└ 特許・実用新案の申請 | └ 拒絶理由