2016年03月16日
特許の対象かどうか？と特許になるか？は異なります
本記事はどちらかと言えば、企業にお勤めの方向けの記事ですが、特許の基本的な内容ですので、その他の方にも参考になると思います。
最近、企業を訪問して、技術者の方とお話しする機会が増えました。
実際にものづくりをされている方とお話しできるのは、楽しいですし勉強になります。
今後もみなさまのおじゃまにならない範囲で、勉強させてもらいに行きたいと思います。
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＜コラム＞みなさまの会社に弁理士がお伺いします！
特許や弁理士のことに興味がありましたら、お気軽にお声掛けください。
私どもも勉強になります。費用は不要ですので、お気軽にお声掛けください。
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●こんなものでも特許になるの？
研究開発をされている方から、よくこんなことを言われます。
「こんなものが特許（の対象）になるとは思いもしませんでした」
製品の製造等の現場では、その場その場でちょっとした工夫がいくつも生まれることがあります。
こんなの大したものではない（＝特許になるなんて考えられない）と思ってしまっては、もったいないです。
自社で特許を取れないという意味でももったいないですし、他者（他社）に特許を取られてしまったら、それこそ大変です。
●特許の対象かどうか？と特許になるか？は異なります
ところで、特許になるとは思いもしないという表現には、２つの意味があります。
一つは、特許の対象である発明かどうか？という点です。
つまり、特許を出願することがそもそもできないのでは？という意味です。
もう一つは、特許を出すことはできるけど、特許になるかどうか？という意味です。
●特許の対象かどうか？
特許の対象は、「発明」です。これは、あまり深く考えなくてもいいと思います。「物」に関するアイデア・工夫なら、ほとんどのものは、特許の対象である発明になります。物を製造する「製造方法」のアイデアも、ほとんどのものは、特許の対象である発明になります。
一方、方法や手順に関するアイデア・工夫は、少し微妙な場合があります。特許の出願書類の書き方によっては、発明と認められない場合もあります。この点については、弁理士に相談された方がいいでしょう。
弁理士であれば、特許の対象を的確に抽出してくれます。また、どうしても特許の対象にならない場合も、適切にアドバイスしてくれます。
●特許になるかどうか？
特許になるかどうかは、基本的には、「同一または類似のアイデアが、すでに公知になっているかどうか？」がすべてです。
「進歩性がない」発明は、特許にならないと言われます。この進歩性とは、技術的な高度性というよりは、類似のアイデアがないということです。
別の言い方をすれば、「容易な」発明は、特許にならないと言われます。この「容易」も、技術的に簡単ということではなく、容易に思いつかないということです。
●
いかがでしたでしょうか。
製造の現場では、次のようにシンプルに考えてもいいと思います。「特許の対象かどうか？」については、あまり深く考える必要はありません。「特許になるかどうか？」については、むしろ特許部門の方や、弁理士（特許事務所）にお任せください。
現場では、気付かないうちに、思いのほか多くの発明が創作されていることが、お分かりと思います。もちろん、すべての発明について特許を出すというのは、現実的ではありません。少なくとも、自社製品に採用されるものや、他者（他社）に抑えられたくないものについては、特許の取得を目指すとよろしいと思います。
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＜論点メモ＞
現場でのちょっとした工夫・アイデアも、すべて職務発明として、会社の権利になるのか？
この点については、別の記事で議論したいと思います。
（特許法が改正されて、職務発明について検討すべき点はいくつもあります。追々、当ブログでも述べていきたいと思います。）
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【ＰＲ】特許や弁理士のことに興味がありましたら、お気軽にお声掛けください！
そんな東雲（しののめ）特許事務所へのお問い合わせは、
お気軽にこちらからどうぞ！
http://www.patande.com/お問合わせ/
（↑お問い合わせフォームが開きます。）
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少しでもお役に立つ部分があれば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
東雲特許事務所（しののめとっきょじむしょ）
弁理士 田村誠治（元特許庁審査官）
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
【楽しいホームページ】
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研究開発をされている方から、よくこんなことを言われます。
「こんなものが特許（の対象）になるとは思いもしませんでした」
製品の製造等の現場では、その場その場でちょっとした工夫がいくつも生まれることがあります。
こんなの大したものではない（＝特許になるなんて考えられない）と思ってしまっては、もったいないです。
自社で特許を取れないという意味でももったいないですし、他者（他社）に特許を取られてしまったら、それこそ大変です。
●特許の対象かどうか？と特許になるか？は異なります
ところで、特許になるとは思いもしないという表現には、２つの意味があります。
一つは、特許の対象である発明かどうか？という点です。
つまり、特許を出願することがそもそもできないのでは？という意味です。
もう一つは、特許を出すことはできるけど、特許になるかどうか？という意味です。
●特許の対象かどうか？
特許の対象は、「発明」です。これは、あまり深く考えなくてもいいと思います。「物」に関するアイデア・工夫なら、ほとんどのものは、特許の対象である発明になります。物を製造する「製造方法」のアイデアも、ほとんどのものは、特許の対象である発明になります。
一方、方法や手順に関するアイデア・工夫は、少し微妙な場合があります。特許の出願書類の書き方によっては、発明と認められない場合もあります。この点については、弁理士に相談された方がいいでしょう。
弁理士であれば、特許の対象を的確に抽出してくれます。また、どうしても特許の対象にならない場合も、適切にアドバイスしてくれます。
●特許になるかどうか？
特許になるかどうかは、基本的には、「同一または類似のアイデアが、すでに公知になっているかどうか？」がすべてです。
「進歩性がない」発明は、特許にならないと言われます。この進歩性とは、技術的な高度性というよりは、類似のアイデアがないということです。
別の言い方をすれば、「容易な」発明は、特許にならないと言われます。この「容易」も、技術的に簡単ということではなく、容易に思いつかないということです。
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いかがでしたでしょうか。
製造の現場では、次のようにシンプルに考えてもいいと思います。「特許の対象かどうか？」については、あまり深く考える必要はありません。「特許になるかどうか？」については、むしろ特許部門の方や、弁理士（特許事務所）にお任せください。
現場では、気付かないうちに、思いのほか多くの発明が創作されていることが、お分かりと思います。もちろん、すべての発明について特許を出すというのは、現実的ではありません。少なくとも、自社製品に採用されるものや、他者（他社）に抑えられたくないものについては、特許の取得を目指すとよろしいと思います。
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＜論点メモ＞
現場でのちょっとした工夫・アイデアも、すべて職務発明として、会社の権利になるのか？
この点については、別の記事で議論したいと思います。
（特許法が改正されて、職務発明について検討すべき点はいくつもあります。追々、当ブログでも述べていきたいと思います。）
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最後までお読みくださり、ありがとうございました。
東雲特許事務所（しののめとっきょじむしょ）
弁理士 田村誠治（元特許庁審査官）
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営
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